技術系アルゴリズム・計算手法100選|初心者にもわかりやすく解説
本記事では、プログラミングや数学、AIなどの分野で使われる100種類のアルゴリズムや計算手法を、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
はじめに
アルゴリズムや計算手法は、プログラミングや数学、AIなどの分野で非常に重要な役割を果たしています。これらは問題を解決するための手順や方法であり、日常生活の中でも知らず知らずのうちに使われています。
本記事では、初心者の方にもわかりやすいように、代表的なアルゴリズムや計算手法を100種類紹介し、それぞれの特徴や用途について丁寧に解説します。
1. ソートアルゴリズム(データを並び替える方法)
データを特定の順序(昇順や降順)に並び替えるための手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
1 | バブルソート | 隣り合う要素を比較して交換を繰り返す |
2 | 選択ソート | 最小(または最大)値を選んで順に並べる |
3 | 挿入ソート | 要素を適切な位置に挿入していく |
4 | マージソート | データを分割してから統合する |
5 | クイックソート | 基準値を決めて分割・再帰的にソート |
6 | ヒープソート | ヒープ構造を利用してソート |
7 | シェルソート | 間隔を縮めながら挿入ソートを行う |
8 | カウントソート | 要素の出現回数を数えて並べる |
9 | 基数ソート | 桁ごとにソートを行う |
10 | バケットソート | 範囲ごとにデータを分けてソート |
2. 探索アルゴリズム(データを探す方法)
特定のデータを効率的に見つけるための手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
11 | 線形探索 | 順番にデータを調べる |
12 | 二分探索 | データを半分に分けて探す |
13 | ジャンプ探索 | 一定間隔でジャンプしながら探す |
14 | 補間探索 | データの分布を考慮して探す |
15 | 指数探索 | 指数的に範囲を広げて探す |
16 | 深さ優先探索(DFS) | 深く探索してから戻る |
17 | 幅優先探索(BFS) | 広く探索してから深く進む |
18 | A*アルゴリズム | 最短経路を効率的に探す |
19 | IDA*アルゴリズム | メモリ効率のいいA*の変種 |
20 | ジャンプポイント探索 | グリッド上での効率的な探索 |
3. グラフアルゴリズム(ネットワーク構造の処理)
ネットワークや関係性を表すグラフ構造を扱う手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
21 | ダイクストラ法 | 最短経路を求める |
22 | ベルマンフォード法 | 負の重みを含む最短経路 |
23 | フロイド–ワーシャル法 | 全点間の最短経路 |
24 | クラスカル法 | 最小全域木を求める |
25 | プリム法 | 最小全域木を求める |
26 | トポロジカルソート | 依存関係を考慮した並び替え |
27 | 強連結成分分解 | グラフを強連結な部分に分ける |
28 | 橋と関節点の検出 | グラフの重要な辺や点を見つける |
29 | 最大フロー問題(フォード–ファルカーソン法) | ネットワークの最大流量を求める |
30 | 最小カット問題 | ネットワークを最小のコストで分断 |
4. 動的計画法(DP:問題を分割して解く)
複雑な問題を小さな部分問題に分けて解決する手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
31 | フィボナッチ数列 | 再帰的な数列の計算 |
32 | ナップサック問題 | 制限内での最大価値の選択 |
33 | 最長共通部分列(LCS) | 2つの列の共通部分を見つける |
34 | 編集距離 | 文字列を変換する最小操作数 |
35 | 連鎖行列積 | 行列の積の順序最適化 |
36 | 区間DP | 区間ごとの最適解を求める |
37 | 桁DP | 桁ごとの最適解を求める |
38 | 木DP | 木構造上での最適解探索 |
39 | ビットDP | ビット列を状態として管理 |
40 | メモ化再帰 | 計算結果を保存して再利用 |
5. 数学的アルゴリズム(数値計算や理論的手法)
数学的な問題を解決するためのアルゴリズムです。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
41 | ユークリッドの互除法 | 最大公約数を求める |
42 | エラトステネスの篩 | 素数を効率的に列挙 |
43 | 素因数分解 | 数を素因数に分解 |
44 | ガウスの消去法 | 連立方程式を解く |
45 | ニュートン法 | 方程式の数値解を求める |
46 | モンテカルロ法 | 確率的手法で近似解を求める |
47 | 高速フーリエ変換(FFT) | 信号の周波数成分を解析 |
48 | ラプラス変換 | 微分方程式を解く手法 |
49 | 行列の固有値計算 | 行列の特性を解析 |
50 | 線形計画法 | 最適化問題を解く |
6. 暗号アルゴリズム(情報の安全なやり取り)
データを安全にやり取りするための手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
51 | RSA暗号 | 公開鍵暗号方式 |
52 | AES暗号 | 共通鍵暗号方式 |
53 | DES暗号 | 古典的な共通鍵暗号 |
54 | ハッシュ関数 | データの要約を生成 |
55 | ディフィー・ヘルマン鍵交換 | 安全な鍵交換手法 |
56 | 楕円曲線暗号(ECC) | 効率的な公開鍵暗号 |
57 | ブロック暗号 | データを固定長で暗号化 |
58 | ストリーム暗号 | データを連続的に暗号化 |
59 | ワンタイムパッド | 理論的に完全な暗号 |
60 | SHA-256 | 安全なハッシュ関数 |
7. 機械学習アルゴリズム(データから学習する手法)
データからパターンを学習し、予測や分類を行う手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
61 | 線形回帰 | 数値予測モデル |
62 | ロジスティック回帰 | 分類モデル |
63 | 決定木 | 条件分岐による分類 |
64 | ランダムフォレスト | 複数の決定木の集合 |
65 | サポートベクターマシン(SVM) | 境界を最大化する分類 |
66 | k近傍法(k-NN) | 近いデータで分類 |
67 | ナイーブベイズ | 確率に基づく分類 |
68 | 主成分分析(PCA) | 次元削減手法 |
69 | k-meansクラスタリング | データのグループ化 |
70 | ニューラルネットワーク | 機械学習の基本構造 |
71 | パーセプトロン | 単純なニューラルネットワークの基本形 |
72 | 畳み込みニューラルネットワーク(CNN) | 画像認識に強い構造 |
73 | 再帰型ニューラルネットワーク(RNN) | 時系列データの処理に適する |
74 | LSTM(長短期記憶) | 長期依存関係を学習可能なRNNの改良版 |
75 | GAN(敵対的生成ネットワーク) | データ生成に用いられる |
76 | 自己組織化マップ(SOM) | 教師なし学習でのクラスタリング |
77 | 階層型クラスタリング | データを階層的に分類 |
78 | 主成分分析(PCA) | 次元削減のための手法 |
79 | t-SNE | 高次元データの可視化 |
80 | 強化学習 | 報酬を最大化する行動を学習 |
8. 最適化アルゴリズム(最良の解を見つける方法)
最適な解を見つけるための手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
81 | 勾配降下法 | 最小値を見つけるための反復手法 |
82 | 確率的勾配降下法(SGD) | 大規模データに適した勾配降下法 |
83 | モーメンタム法 | 勾配降下法の収束を加速 |
84 | Adam | 学習率の調整を自動化 |
85 | RMSprop | 学習率を適応的に調整 |
86 | シミュレーテッドアニーリング | 局所最適解を回避 |
87 | 遺伝的アルゴリズム | 進化の仕組みを模倣 |
88 | 粒子群最適化(PSO) | 群れの行動を模倣 |
89 | アントコロニー最適化 | 蟻の行動を模倣 |
90 | ベイズ最適化 | 確率モデルを用いた最適化 |
9. 文字列アルゴリズム(文字列を扱う手法)
文字列の処理や検索に関する手法です。
番号 | 名称 | 特徴 |
---|---|---|
91 | KMP法 | 効率的な部分文字列検索 |
92 | ラビン・カープ法 | ハッシュを用いた文字列検索 |
93 | ボイヤー・ムーア法 | 後ろからの検索で高速化 |
94 | トライ木 | 文字列の集合を木構造で表現 |
95 | サフィックスツリー | 接尾辞を管理するデータ構造 |
96 | サフィックス配列 | サフィックスツリーの簡易版 |
97 | Zアルゴリズム | 文字列の一致長を計算 |
98 | ACオートマトン | 複数パターンの同時検索 |
99 | ローリングハッシュ | 部分文字列のハッシュ計算 |
100 | 編集距離(レーベンシュタイン距離) | 文字列間の変換コストを計算 |
おわりに
以上、100種類のアルゴリズムや計算手法を紹介しました。これらの手法は、プログラミングやデータ分析、AI開発など、さまざまな分野で活用されています。初めて学ぶ方でも、基本的な考え方や特徴を理解することで、実際の問題解決に役立てることができます。今後の学習や実践において、ぜひ参考にしてください。
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