【2025年版】WinUI 3とは何か?企業が知っておくべき「できること・できないこと」徹底ガイド
Microsoftの最新UIフレームワーク「WinUI 3」は、Windows専用のモダンアプリを開発するための技術です。この記事では、WinUI 3で実現できることと、逆にできないことをわかりやすく解説。導入を検討する企業の技術担当者に向けて、選定判断の材料となる情報を提供します。
はじめに:WinUI 3とは何か?
WinUI 3(ウィンユーアイスリー)は、Microsoftが提供するWindows専用アプリ開発用の新しい仕組みです。特に、これからのWindowsアプリをモダンに、効率よく作っていきたい企業向けに設計されています。
わかりやすく言えば、「古いWindowsアプリがスマホのアプリみたいに見た目も使いやすさも進化する技術」と考えてよいでしょう。
たとえば、以下のようなアプリが作れます:
- 管理画面や業務用ツールのような社内システム
- おしゃれで操作しやすい売上集計アプリ
- ファイルやデータを整理・管理するアプリケーション
しかも、Windows 10やWindows 11の標準機能をフル活用できる設計になっているのが強みです。
WinUI 3で「できること」
ここでは、WinUI 3を使うとどんなアプリが作れるのかを、できるだけ具体的にご紹介します。
1. 見た目が美しく、操作しやすいアプリを作れる
WinUI 3は、Microsoftが提唱している「Fluent Design(フルーエントデザイン)」に対応しています。これは、見た目が美しくて、直感的に操作できるUIデザインのことです。
たとえば:
- スマートフォンのようなメニュー構造
- タブ形式で切り替えられる画面
- ダークモードやアニメーションにも対応
これにより、「古くさくない」「現代的な」UIを持ったアプリが作れます。
2. 安定したWindowsアプリが開発できる
WinUI 3は、WebではなくWindows用のアプリに特化しています。そのため、ネットに依存せず、PCの力をフルに使った安定した動作が期待できます。
- 画像や動画の再生
- ファイルを扱う業務用ソフト
- 会計・在庫・販売管理などの社内システム
こういった「しっかり動いてほしい業務用アプリ」に向いています。
3. 多言語や多国対応もラクにできる
たとえば、「英語と日本語で画面を切り替えたい」といった多言語対応や、高解像度ディスプレイ対応(4Kモニターなど)も簡単にできます。グローバル展開を考える企業にはうれしいポイントです。
4. 複数のウィンドウを同時に表示できる
社内システムでよくある「画面を2つ並べて操作したい」「別のウィンドウをポップアップで表示したい」といった機能も標準で対応しています。
5. 今後も進化し続ける技術である
WinUI 3は、Windowsの更新とは別に進化していく仕組みです。つまり、OSのバージョンアップに左右されず、機能がどんどん追加されていきます。
「5年先も使える技術を選びたい」という企業の選定基準にも合致します。
WinUI 3で「できないこと」
とても便利なWinUI 3ですが、**何でもできる万能な技術というわけではありません。**導入前に必ず知っておくべき注意点があります。
1. Windows以外では動かない
WinUI 3は、Windows専用の技術です。Macやスマートフォン、Webブラウザでは動きません。
「社内システムをクロスプラットフォーム(どんな端末でも動く)で開発したい」というニーズがある場合は、別の技術(例:Blazor、Electronなど)を検討すべきです。
2. 古いWindowsでは使えない
対応しているのは、Windows 10(2018年以降のバージョン)とWindows 11のみです。Windows 7や8では動作しません。古い端末がまだ現場に残っている場合は、導入に注意が必要です。
3. 画面をドラッグで作るデザイナー機能が未対応
今のところ、画面を「ドラッグ&ドロップで作る機能(デザイナー)」が正式に使えません。すべてのUIをテキストで設計する必要があります。
そのため、「開発初心者でも簡単に作れる」とまではいきません。
4. 一部の古い技術とは相性が悪い
WinUI 3は、従来の「UWPアプリ」や「WPFアプリ」で使われていた一部の仕組みと互換性がありません。過去のアプリをそのまま移植するには、ある程度の作り直しが必要になります。
特に、音声認識やセンサー、XboxやHoloLens向けの技術とは相性がよくありません。
5. データが多いアプリではやや重く感じることもある
現在のところ、アプリの起動速度や動作の軽さには若干の課題があります。軽量化が求められる場面では、事前の動作確認が必要です。
どんな企業に向いているか?
WinUI 3は、以下のような企業・業種に向いています:
- Windows端末で業務ソフトを提供しているSIerやソフト開発会社
- 社内向けの業務ツールを内製・刷新したい企業
- 社内に.NETやC++開発経験者がいるチーム
- タブレットやノートPCで使いやすいUIを求めている現場
逆に、次のような企業は注意が必要です:
- Webアプリやスマホアプリとの一貫性が求められる
- 社内に旧OS(Windows 7など)が多く残っている
- UIはマウスやキーボードではなく特殊な操作系(ゲームコントローラーなど)を前提としている
まとめ:WinUI 3は“Windows専用アプリの次世代技術”
WinUI 3は、Windows 10/11向けにモダンで快適なアプリを作るための新しい選択肢です。見た目や使いやすさ、最新機能との相性も良く、Microsoftによる継続的な開発も期待できます。
ただし、対象がWindows限定であること、古いPCや既存アプリとの互換性に限界があることを理解した上で使うことが重要です。
技術選定の段階では、単に「できること」だけでなく、「できないこと」や「想定利用シーン」まで見据えて判断することが、導入後の満足度を大きく左右します。
参考資料
- WinUI 3 - Windows apps | Microsoft Learn
- WinUI - Windows apps | Microsoft Learn
- Build desktop Windows apps with the Windows App SDK | Microsoft Learn
- What's supported when migrating from UWP to WinUI 3 | Microsoft Learn
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